テコンドーの強さの秘密を今日も解説します。今回は力の理論の一つ、速度です。早い技が良いのはわかりますが、テコンドーではどうやって速度を上げているのでしょう。力の原理を紐解いてみましょう。
テコンドーにおける速度の重要性
前回、質量のところでも出てきましたが、力は質量×速度で強くなります。
同じ質量であっても、速度が増せば、打撃力が高くなります。
テコンドーでは体重別で試合をしていますが、同じ体重であっても速度が強ければ強い技が出せて有利です。
また、もし体重が軽い女性であっても、スピードのある技を繰り出せば、体の大きな男性への攻撃も防御も可能になります。
では、速度を上げるにはどうすればいいのでしょうか。
速度を早くする「重心の移動」
質量と同様、速度も上から下に落ちるときに増加します。
速度のある動作を身に付ける方法のひとつに、重心の位置を高くすることがあげられます。
重心の位置が高くなれば動作は素早くなり、速度がアップします。
ただし重心が高くなるとバランスを崩しやすくなりますので、気を付けなくてはなりません。
高い位置からの蹴りは難易度も高いです。
見た目の華麗さだけではなく、速度の面でも高い蹴りは強力です。
速度にも影響する「体の柔軟性」
もうひとつは体の柔軟性です。
柔軟性があれば、足を蹴り出すときに、振り上げる高さ、振り幅が大きくなります。
攻撃する相手に向かって、より高い位置から足を振り出し、速度が最大化した時に相手の急所に当てるのが理想ですね。
体が柔軟であればあるほど、攻撃距離が大きくなり、速度を増すのにも役立ちます。
ストレッチは技の見た目やケガの防止のためにも重要ですが、強くなるためにもとても大切なのです。
道場では型(トゥル)や組手(マッソギ)に加え、重心移動や柔軟性を高める練習も欠かせません。
どんなことをしているのか、見てみたい人はこちらへどうぞ。