今日もテコンドーの強さの秘密を解説していきます。3回目は力の理論のうちの「バランス」です。人間が力を最大限に出せるようにするためのバランスの理論とは?そのメソッドを知ると、テコンドーがもっと楽しく面白くなること間違いなしです。
テコンドーにおけるバランス
テコンドーでは、バランスが完璧であることで、力を最大限に出すことができます。
防御の効果も、攻撃の力も、体の安定したバランスにかかっています。
これは多くの武道で言われること。
体の重心や、力の移動、すべての動きにおいて、バランスが保たれていることがとても大切です。
体のバランスが取れるように、準備運動や補助運動が稽古には欠かせません。
武道の動作は、始まりから終わりまで、常にバランスが意識されているのです。
静的安定と動的安定
安定したバランスは、
・重力
・かかと
・膝関節の弾力
によって維持されます。
普通に立って、相手に軽く肩を押してもらったときに、傾いた体をどう自分が立て直すか、意識してみるといいです。
足、しかも膝とかかとを使って、パッと転ばないように体制を整えますね。
これが膝関節が上手く使えないと転んでしまいます。
膝が痛い高齢者は転びやすいでしょう?
着地もかかとからのほうが安定します。
実際にテコンドーの試合をよく見てみると、ひざ下の柔軟な使い方がとてもよくわかります。
止まっているときのバランス(静的安定)がまず重要。
動いているときのバランス(動的安定)も重要。
最大にバランスが必要とされるのは、動いてる時のバランスから動きを止めたときのバランスへと移行するときです。
一連の動作の中で、よどみなくバランス取れている状態が理想です。
一つ一つの蹴り技も、バランスが整っていて初めて威力を発揮します。
反動力も、質量(サインウェーブ)も、バランスが安定した体制から繰り出されるからこそ、力が上手く伝わり、最大効果が引き出されるのです。
日頃から、基礎練習、型(トゥル)を通じて、体にバランスの大切さをよくよく染みこませます。
組手(マッソギ)では、バランスが崩れると隙が生まれてしまいますよ。
バランスをどんな時でも保つ、バランスが崩れたとしてもすぐに立て直す。
テコンドーの上級者がどんなふうに体を使っているか、バランスに注目してみましょう。
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